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デザインほか、人気タイトルが続々登場

当時は、世界的に見てもこの4つの有機的な連携を実現したシステムは見当たらず、「カスタマーサービスセンターで窓口を一元化する」「新規契約をモバイル化する」「事務処理をイメージワークフロー化する」という3つの夢を同時に追求するシステムデザインの先見性に、M上は大いに驚かされたという。 前チームの頑張りのおかげで、それぞれのシステムのベースはできあがっていたが、それぞれをつないでいっせいに機能させようとするとどうしてもうまく動かない。
また、導入を予定していたウィンドウズNTの納品が遅れ、急迩UNIXに変更するといったアクシデントも起こり、新チームもまた、苦難のスタートを切ることになった。 業務プロセスについては、復活に続いて解約、名義変更、住所変更など保全業務のイメージワークフローシステムを順次完成させていくことになった。
また、手続きが複雑なため難航していた新契約についても、少しずつ道筋が見えてきた。 題だった。
形にしたシステムデザインのコンセプトを受け継ぎ、開発スピードを速めることに専念した。 カスタマーサービスセンター、イメージワークフローシステム、新ALEXという開発側とユーザー側の対立は、ますます激しくなっていた。
劇的な変化を求める新しいあるべき姿は、法律や情報通信技術面での制約以外一切の妥協を許さない。 業務プロセスを改革する上で約款(保険契約条項)の修正が必要になり、現場からは激しい抵抗を受けたが、社長命令で敢行するという一幕もあった。

また、これまで当たり前のようにもらっていた顧客の捺印についても「本当に必要なのか?」という議論が巻き起こり、法律関係の調査活動へと発展することになった。 こうした妥協のない改革は、現場の社員たちの意識を少しずつ変えていった。
一説によると、保険契約に関する事務手続きの基本的な流れは、この100年ほど変わっていないという。 Aリコの業務スタッフもまた、こうした伝統的な事務手続きを何の抵抗もなく踏襲してきたことになる。
顧客に印鑑を押してもらうのが当たり前と思っていたのに、疑われる。 簡単には変えられない約款にすら、改革の視線が向けられる。
こうなると、たとえ何10年もそのやり方になじんできたベテラン社員ですら、オゾンの狙いに従って意識を変えていかざるを得ない。 チームメンバーは、現場の抵抗にあって辛い思いをしたことも多かったが、「社員の意識が変わるたびにプロジェクトが少しずつ前に動く」という確かな手応えを感じとっていた。
システム自体の見直しも、何度も行われた。 たとえば、システムの入り口にあたるスキャナーだが、契約や保全に必要な帳票は何種類もありサイズもさまざまだ。
多種多様なサイズの帳票類を効率的にスキャニングするためには、サイズごとのスキャナーを用意すべきか、それとも統一したほうがいいのか。 こうした一見単純に思えるようなことでも、どこにも前例がないのだから、自分たちで試してみるほかないのだった。
それも、頭で考えるだけでは駄目で、日常業務の流れのなかで検証していかなければならないのである。 目標は「劇的に変える」ことにあるとしても、実現するためには、こうした地道な作業をコッコッと積み重ねていくしかない。
三本柱のネットワーク化の問題点を解析するために、1週間徹夜が続いたこともあった。 こうした苦労の連続の末、1997年4月、ようやくイメージワークフローシステムの第一号である「復活処理システム」が試験導入されることになった。
「業界初のネットワークで動かすイメージワークフローシステムの完成だ!」苦労が多かっただけに、メンバーの喜びはひとしおだったが、5月に入るとすぐに重大なシステムバグが発生した。 急遼、米国からワークフロー専門のエンジニアを呼び寄せ、修復に取り組むことになった。

修復後も、依然として「画面では確認しづらい」「眼が疲れる」「従来のやり方のほうが早い」といった苦情が寄せられたが、T園やM本らトップは妥協せず、「とにかくワークフローシステムを使え!」と号令を発し続けた。 ここで役立ったのが、「活動基準リエンジニアリング」の発想だった。
「スキャナーの性能が悪い、パソコン画面の精度が低いといった各種の制約があって、現状ではオプションA(現状で実施可能な業務プロセス)しか実現できない。 数年後にスキャナーや液晶画面技術などが飛躍的に進歩すれば、オプションB(制約が緩和された時点で実施可能な業務プロセス)が実現する。
つまり、より理想に近いあるべき姿が実現できるのだ。 だから、数年後のオプションB実現のためにも、まずはオプションAを実現させ、不備がなければ次の担当者に自動的に仕事を転送してくれる。
以前は、事後に何か問題が起きたら処理の済んだ書類を引っ張り出して確認する必要があったが、コンピュータが進捗状況を管理してくれるから、すぐさま画面上で問題解決に取り組むことができる。 結果的に、代理店や顧客に対して素早いレスポンスを行うことができるようになり、業務スタッフたちは、顧客に少し近づいたように実感できるようになったのである。
「眼が疲れたら、少し休めばいい。 見にくかったら、拡大したりして見やすいように工夫すればいい。
要は、現状の制約のなかで最大限の努力をすることだ」こうした認識がチームとユーザーの間で共有されるようになってから、システム導入にはしだいに拍車がかかり始めた。 1997年7月の錦糸町AIGタワーへの引っ越しをはさんで、9月には「解約プロセス」のワークフローシステムがスタートした。
10月には新しい高速イメージスキャナーが導入され、オプションBも少しずつ現実味を帯びてきた。 もちろん、すべてがトントン拍子に進んだわけではない。
開発側とユーザー側の対立は最後まで続いたし、システムのバグも頻発した。 初期のころと違ったのは、その対立が警戒心や反発からではなく、「一緒になっていいものをつくり上げていこう」という熱意から発したものだったという点であった。
エンジニアにとっては、ユーザーからのクレームが大きな励みになったという。 「初めは使おうともしない人がいて、手でやるほうが早いといった後ろ向きのクレームが多かった。
こうした反応は、パソコンやインターネットなどを初めて使うときにも起こりがちな反応だ。 そのうち、疲れるとか見にくいといった声が届くようになったけれど、こうしたクレームはかなり使ってみないと出てこない。

だから、使ってくれているからいろんなクレームが出るのだと割り切って頑張っているうちに、『便利になった』とか『早くなった』という声がだんだん聞こえてくるようになってきた」あるエンジニアは、こう語っている。 通常の業務では、システム部門と業務部門のスタッフが直接接する機会はほとんどない。
システム改革をする場合にも、たいていはシステム部門主導型であり、業務部門などのザーは、「はい、新しいシステムです」と示されたものを受け入れ、使いこなすしかないのが実情だ。 プロジェクトオゾンは、こうした接点のない社員を同じ土俵に乗せ、一緒になってシステム構築に取り組ませるという試みにもチャレンジしたことになる。

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